ラヴェルでも指折りの富豪、ドラン家のために絵をつくりたかった。

彼らの先祖は街の建設に力を貸した。今では採石場も、建設契約も、広大な土地も持っている。誰かが口を開く前に、その家を見ただけで、住む人たちのことが少しわかるようにしたかった。

彼らなら壁に何を飾るだろう。訪ねてきた人に、何を見て感心してほしいのだろう。

それを考えるには、一族の過去に戻る必要があった。これほどの富と影響力が、一日で手に入ったわけではない。

キャラクターの検討画

ドラン家の人々。

デザインは制作途中。大きな布絵に描かれているのは、それ以前の世代だ。

そこでたどり着いたのが、絵の中心にいる先祖、ハレン・ドランだった。彼は戦功を挙げた指揮官で、戦争のさなかに補給担当の女性の命を救っている。彼女は軍の物資を手配していた。

その後、統治者になったハレンは、軍の補給規則を一般家庭にも適用し、従えない人々を罰した。やがて、その地位を追われることになる。

子孫には誇れる勇敢な行いがある。同時に、できれば触れたくないであろう後年の失脚もある。救出場面を巨大な絵にしたくなる気持ちは、よくわかる。来客には英雄だった先祖を見せる。何を記憶すべきかについて、一族の見解を示すわけだ。

制作の内側

最初の絵では、まだ足りなかった。

正直に言うと、初期の絵には物足りなさを感じていた。漫画の一ページを、そのまま布に載せただけに見えるものが多かった。ここにあるのは、そのうちの二点だ。

題材には、存在する理由があった。ただ、この世界で暮らす誰かが描いた絵だと感じられるものにしたかった。自分の考えを持つ誰か。顔を大げさに描き、風景を曲げ、英雄をばかばかしいほど大きくするかもしれない誰か。そういう姿で記憶してほしいと思うから。

文明のことはこれほど考えてきたのに、その芸術には慎重になりすぎていた。もっと冒険し、形をゆがめ、文字や筆づかいに命を吹き込みたかった。初期の絵は残しつつ、方向を変えた。

ハレンが、その変更に意味を与えてくれた。絵の代金を払うのは彼の子孫だ。画家には、登場人物全員を公平に扱う義務などない。

一つの依頼、二枚の線画
二枚目の線画。根は幅広く巻くリボンのようになり、道は二本の平たい帯になる。繰り返される小さな人物が、ハレンの巨大さを際立たせる。
二枚目の線画。道は平たい帯に、根は大きく巻く形になった。

最初の布絵の線画でも、ハレンはすでに巨大だった。ただ、右側の道はまだ遠くへ曲がりながら続き、絡み合う根も丁寧に描かれている。場面は伝わる。一族の言い分を、もっと強く押し出したかった。

二枚目では、道を二本の平たい帯にした。人々は繰り返される小さなシルエットになる。根は大きな黒い渦を描く。ハレンの周りにあるほとんどすべてが、彼をさらに巨大に見せるために働いている。

線画が決まってから、色に進んだ。上着には赤、道には青緑、黄土色の地には黒い根。部屋の反対側からでも目を引き、近づけば小さな人物を発見できる絵にしたかった。そのうちの一人は、かなり重要だ。

布絵の一部。救出される小さな人物が、手をつないだハレンを見上げている。
ハレンと、彼が命を救った補給担当の女性。

一族が省いてしまいたいかもしれない人物。

命を救われたその女性は、後にハレンの罷免を公然と求めた。彼が自分を救ったことは認め続けていた。それでも、統治下の人々に対する彼の行いには反対した。

二人には、敵対する前からの歴史がある。彼女の感謝は本物だ。彼を信用できない理由も、本物だ。後の世代のドラン家は、彼女をたたえる公共の階段までつくっている。親族の何人かは、その記念行事に出るのが嫌いなのだけれど。

つくりながら学ぶこと

英雄が来る前から、世界は存在していなければならない。

ヴァーダントをつくっていると、何度もこうなる。絵を一枚、道具を一つ、服を一着、文字の書き方を一つ足すと、また過去へ引き戻される。誰がつくったのか。誰なら買えたのか。なぜお金を払い、大事に保管し、次の世代に渡すほど欲しかったのか。

壁を建てるには、人手と、その仕事にお金を払う人がいる。ドラン家の歴史では、壁を築いたことで、安全に家を建てられる土地が生まれた。一族は報酬として借地権を得た。それが、子孫たちが今も恩恵を受ける富になっている。建築を考えると、誰が権力を持ち、なぜそうなったのかまで見えてくる。

絵も同じ働きをする。先祖の記憶を思いどおりに形づくろうとする一族が見えてくる。そして、彼らが何を伏せているのか、よく知っている人々も。

裕福な客がこの巨大な布絵を眺め、礼儀正しく感心してみせて、帰り道に笑うところが目に浮かぶ。ドラン家は英雄を覚えてもらいたい。ところが客たちは、その晩ずっと失脚した統治者の話をするかもしれない。ずいぶん高くつく噂の種だ。

そんなやり取りが起きるのに、主人公の誰かがきっかけをつくる必要はない。誇りも、居心地の悪さも、どちらの側につくかを決める理由も、すでにある。物語が始まるとき、登場人物が足を踏み入れるのは、他の人々が何百年も暮らし、築き、助け合い、仲たがいしてきた世界だ。彼らの選択には、根がある。

登場人物が部屋に入るたびに、すべてを説明する必要はない。でも、その部屋も、そこにいる人々も、互いへの接し方も、筋が通る程度には知っておきたい。絵が一枚あれば、その仕事の一部を静かに担ってくれる。

こういう作業が大好きだ。その途方もなさには、心底びびってもいる。何世代にもわたる一族の政治で頭が沸騰しているのに、私はまだ居間に置くものを選んでいたはずなのだ。

机の上には、こんなものもある。

一枚の絵にも、たくさんの隣人がいる。

プロジェクトの各所で生まれた検討画。服、道具、信仰、公の権限、住まい、人々、そして街。どれも、まだ制作が続いている。

これらの検討画について

中庭は屋根の配置を上から見た検討図。扇、宗教画、巡守隊の標章は、それぞれ個別のデザイン案だ。人物と衣服の図は、もともとの選定範囲を引き継いでいる。街の図は、細部が失われたことがわかっている以前の組み合わせを記録したもの。完成した地図でも、後の高さモデルを証明する図でもない。画像を開くと、それぞれの全体を見ることができる。

VERDANT WILDS 制作途中のファンタジー世界からの記録。

出典と制作について

この記事は、Art & Craftに記録されたGuillaumeの判断を、一人称のエッセイに編集したものです。日記や会話をそのまま引用した文章ではありません。ハレンの救出、民政、罷免、後に築かれた階段は、世界設定資料の歴史と一族の章に基づいています。ドラン家の三人の肖像は視覚的な検討であり、人物の経歴が確定したことを示すものではありません。客の反応は、クリエイターの最近のフィードバックから生まれた想像で、確定した場面ではありません。

布絵は、事件より後の世代が依頼した家族の絵として構想されています。戦闘場面や人物の姿は、物語の中の画家による解釈です。銘文は表情のある文字のデザインであり、この世界の言語を正確に転記したものではありません。

既存の画像はGuillaume Deferの指揮のもと、GPT Imageで生成し、線画の確認を経て彩色しました。世界設定、視覚的な開発、この編集原稿にはAIの支援を用いています。このページでは元の画像を再使用しています。初期の絵は美術方針を変える前の検討画であり、ハレンの布絵の失敗作ではありません。拡大部分は同じ彩色画を使い、補給担当の女性の描かれた全身が見えるようにしています。